広島・長崎に原爆が投下されて75年が過ぎ、9年前の東日本大震災の福島の原発事故で、日本は3度目の放射能の脅威にさらされています。原子力エネルギーは、平和的利用をすれば私たち人間に多大な恩恵をもたらしてくれます。しかし、ひとたび制御不能になると、私たちだけでなく世界中の人々に脅威を与えます。さらに、使用済みの核燃料は、私たちだけでなく私たち子孫に何代にも渡って、精神的な不安と経済的な負担を強いることになります。
今、わたしたちは、「本当の豊かさとは何かと」問われているのではないでしょうか。「本当に大切なものは何か」一緒に考えさせてもらうご縁として、法要を勤め、鐘をつき、今の平和があるのは多くの先達のおかげであることに感謝したいと願い平和の鐘をついてきました。
しかし、今年は新型コロナウィルス感染症の感染拡大のために、私たちの生活が様々な形で制約を受けて、多くの方々が不安で苦しい思いを抱えておられます。こんな時にこそ、皆様と力を合わせて、コロナウイルスへの感染拡大がおさまるように、「世の中安穏なれ」の願いもと、法要を勤め、鐘をついて、流しそうめんを楽しみたかったのですが、今年はお勤めと鐘つきだけをコロナ対策を十分にしながら行うことになりました。
子どもたちからも、「今年は流しそうめんやらないの」と聞かれましたが、返事ができませんでした。本当に残念ですが、断腸の思いでこのような形での実施とさせていただきますので、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
当日、お参りくださる方は、コロナ対策を十分していただきご来院くださいますよう重ねてお願いいたします。
合 掌